さて、今回はemuflightでの基本的な部分を設定して行きたいと思いますが、Betaflightとほとんど同じなので、そんなに難しく感じないのではないかと思います。
まず、上記Setup タブですが、水平の机の上に置いてあるのにグラフィックが傾いている、という状況があればCalibrate Accelerometerを行うと良く、それ以外はそんなにすることはありません。強いていうならグラフィックと実際の機体の向きが一致しているか、実際の機体を傾けたりして確認しておきましょう。
違っている場合は間違ったファームウェアをフラッシュしてしまったなどの可能性があり、そのまま飛ばそうとすると大変危険なので、必ず原因を突き止めて解決しておきます。
次に上記のPorts タブです。今回デフォルトから変更したのは緑と赤で示した二箇所なのですが、下記の記事でBetaflightで設定したのと同じですね。
Armattan Badger 5" Kit (バンドル) <4> Betaflight 基本設定
次はConfiguration タブですね。この内容がBetaflightと同じなのはBetaflightに慣れた人にとって凄く安心感があるのではないかと思います。
今回デフォルトから変更した部分はまず緑色で示したESC Motor protocolでBetaflightではDshot600を使用したのですが、emuflightではRPM Filterというものはそもそもなく、その為にあえてDshot600を使用する必要はありません。
今回は、はじめDshot4800を設定してみたのですがうまく動かなかったので、Dshot2400に設定しました。emuflightならESCやFCの対応状況でどんどん最新で高速のプロトコルを使用する事も可能なようです。
ただ、早ければいいというものでもない、という議論もずっとあるので、技術的な興味を追求するもよし、安定していて実績のある設定を使うもよし、ですね。
赤で示した部分は今回デフォルトのままにしたのですが、もっと高速なGyro update frequencyを設定する事も可能なようです。先程のESC Motor protocolも、ここと関連があるのか、ないのか?などと気になったのですが、手頃なドキュメントがすぐ見つからなかったので、今回は深追いしない事にしました。
青で示した部分はデフォルトでどちらもオンになっていますが、使用しないのでオフにしました。
紫で示したArmingの区画なのですが、これはデフォルトのままです。Betaflightではデフォルトで0なので、180に設定するのですが、あらかじめ設定されています。
あー、さすが、わかってますね、という感じですね。
多機能であったり、設定が自由である事がそのままイコールで使いやすさと言うことにはならないと思います。日々機能やアイディア、もしくは新しいデバイスへの対応が行われているフライトコントローラーの世界では、やはりどんどん設定項目が増えて来てしまう事が起こりがちですが、こういうちょっとした工夫は便利ですし、嬉しいですよね。
ただデフォルトで180となっているだけの話なのですが、やっぱり0にすべき機体もあると思うので、この設定をそもそも180固定で項目として無くしてしまうと全然意味が変わってきてしまいます。
多機能や設定の自由度と使いやすさをどのように両立して行くかというのは、今後ユーザーとして使用するファームウェアを選ぶ上でも大きな要素になってきそうですね。
最後に黄色で示した部分、これはデフォルトでオフになっていますが、ESC_SENSORでバッテリー電圧を見たいのでオンにしました。
このタブにはこれ以下も設定があるのですが、ブザー周りの設定で全てデフォルトのままにしたので割愛します。
続いて、Power&Battery タブですね。これもBetaflightと同じ構成です。今回緑で示した部分、電圧計(Voltage Meter Source)と電流計(Current Meter Source)をESC Sensorに設定しました。本当はCapacity(mAh)も設定するべきなのですが、1300mahも1100mah(どちらも6S)も使用していて、統一できていないので今回は設定しませんでした。
PID Tuning タブは大きく内容が違います。メインの設定項目自体はBetaflightと共通のものも多いのですが、emuflight独自のものもありますね。この部分は次回以降見ていきたいと思います。
Receiver タブもBetaflightとほとんど同じです。今回設定したのはRSSI ChannelをAUX12にしただけなのですが、これはご使用の受信機によってそういった機能がない場合もありますね。
RC Smoothing も今回はデフォルトのままにしました。
Modes タブもBetaflightと同じ感じで設定して頂けたらと思います。
これ以降のタブもほとんどBetaflightと共通なので、再度下記のBetaflight設定をご覧頂けたら大体わかるかと思います。
- 2020 Betaflight 4.2.5 設定 <3> Setup/Ports タブ
- 2020 Betaflight 4.2.5 設定 <4> Configuration タブ
- 2020 Betaflight 4.2.5 設定 <5> Power & Battery タブ
- 2020 Betaflight 4.2.5 設定 <6> PID Tuning タブ -1
- 2020 Betaflight 4.2.5 設定 <7> PID Tuning タブ -2
- 2020 Betaflight 4.2.5 設定 <8> Receiver タブ
- 2020 Betaflight 4.2.5 設定 <9> Modeタブ・OSD タブ
- 2020 Betaflight 4.2.5 設定 <10> VTX・Failsafe タブ
Expert Modeを有効にしても、Video Transmitter タブがなかったり、Betaflightの方が多機能なのかなと思う部分はあるものの、多くの場合、そんなに不自由することはないかと思います。
次回からはPID Tuning タブを見ていきましょう。今回はここまで!