2020 Betaflight 4.2.5 設定 <7> PID Tuning タブ -2

さて、今回は引き続きPID Tuning タブなのですが、PID Tuning 内のRateprofile Settingsのタブに移動してみましょう。緑色の円で示したタブをクリックします。

これがRateと呼ばれるものの設定画面になるのですが、例えばスティックセンター付近はゆっくりと、スティックのエンド付近では高速に動くような設定など、このRateで設定します。FUTABAのプロポで言うところのデュアルレートの設定をFCに書き込む事ができるというようなイメージでしょうか。

ただ、プロポのみで設定してもMax Val(deg/s)は増やせないですが、ここでは増やせます。
Max Val(deg/s)とは簡単に言えばスティックを最大(もしくは最小)入力した時にどのくらいの速度で回転させるか、その速さを示した数値で、グルグルとフリップ系のトリックが好きな方は割と大きい数値に、何か対象物を画面内で追従するトリックが好きな方はその軸だけハンドリングをよくするために比較的低めにしていたりと、もうこれは人により、機体により、飛ばす場所によりけりですね。

同じ目的(フリースタイルなど)の機体であれば慣れもあるので、機体によって微調整くらいであまり極端に変えないのが一般的と思うのですが、今回CineWhoopを作っているので、Max Val(deg/s)なんかはデフォルトを基準に考えても飛ばしやすい機体になるのかなぁと思います。

まぁ、とりあえずいじってみましょう。

赤いグラフで示されたROLLに関してはRC Rateを最大まで引き上げてみました。
緑のグラフはPITCHで、Rateを最大に。青いグラフはYawでRC Expoを最大に。

青いグラフで変更したRC Expoは一番わかりやすくスティックのエンド側に行くにつれてグラフの坂を急に、センター付近はなだらかにする設定値です。変更する前の画像のグラフと比較するとわかりやすいですが、Max Vel[deg/s]の数値は変わっていません。つまり、最大の回転角速度は同じで、センター付近とエンド付近のカーブの割合を変える数値と言えます。

赤いグラフで変更したRC Rateは全体的に坂が急になっている上に、Max Vel[deg/s]もデフォルトと比較すると数値が上がっていますね。このグラフの中心がスティックの中心と考えて頂けたら良く、この設定ではスティックを半分位動かしたらもう最大値になってしまうという、かなりトリッキーな設定になってしまっていますね。これはもちろん極端な例です。

最後の緑のグラフのRateですが、デフォルトと比較するとMax Vel[deg/s]も上昇する形でスティックエンド付近が上昇しているようなイメージです。これがRates Type 「Betaflight」のRates設定です。ちょっとわかりづらいですよね。

実はこのRates Typeはプルダウンメニューになっていて、他のタイプを選択する事もできます。色々あるのですが、今回はデフォルトの「Betaflight」と合わせて「Quick Rates」も見ておきましょう。

これが「Quick Rates」で、設定する数値はRC Rate、Max Rate、Expoの3つです。

また極端に変更してみたのですが、赤いグラフで表示されているROLL軸はRC Rateを最大まであげてみました。Quick RatesではRC Rateを変更してもMax Vel[deg/s]は上昇せず、単純にグラフが直線的になりました。
緑のグラフで表示されているPITCHはMax Rateを最大にしました。これはMax Rate=Max Vel[deg/s]となっており、最大角速度を直接入力する形になっています。
最後の青のグラフ、YawはExpoを最大にしているのですが、ここでもMax Vel[deg/s]は変わらず、中央付近はなだらかでエンド付近の坂が急なグラフになっています。

この「Quick Rates」はBetaflight4.2で追加されました。Rates Typeに関しても気に入ったもので良いと思うのですが「Betaflight」よりも「Quick Rates」の方がMax Vel[deg/s]をズドンと数値入力する形なので、管理が楽だったり、直感的に操作出来るかも知れません。

Rateに関してAngle モードではYawしか反映されないと言うことらしいので、その場合ROLLとPITCHは前回記事のStrengthとAngle Limitの影響下にあるという事になるかと思います。

その右側、緑の四角で示した場所は主にスロットルに関連する設定項目です。
TPAとはスロットル値の上昇に合わせてPIDを減衰する設定で、スロットルを最大付近に押し上げた際に振動が発生する場合などにこの設定で改善出来る可能性があります。

上記のグラフは下記のBetaflightのPID Tuningのドキュメントからの抜粋なのですが、TPAを50、TPA Breakpoint=1500に設定した場合のスロットル値とPID Values関係を示したものです。
https://github.com/martinbudden/betaflight/blob/master/docs/PID%20tuning.md

あまりPIDを減衰してしまうと制御が効きづらくなります。自分の経験上、スロットル最大値付近の振動はプロペラが曲がっているとか、モーターの軸が曲がっているとか、フレームにヒビが入っているとか、機体重量とモーター、プロペラのバランスが悪い場合などハード的な要因も見直した方がいいかなと思います。設定としては、Pの値が高すぎるのも典型的な振動の要因です。

それ以下はプロポの設定で言うところのスロットルカーブの設定とかなり近いイメージですね、スロットルのRateと言ったところでしょうか。他の軸は回転する話なのですが、スロットルはそうではないので設定が別れていると考えるとわかりやすいかも知れません。Angle モードとHorizonモードに徹する場合、飛行内容に合わせて少し検討すると一気に飛ばしやすくなる可能性もあります。

最後にFilter Settingsです。緑色の円で示したタブをクリックすると移動できます。
フィルターとはコーヒーフィルターと同じ意味のフィルターなのですが、飛行中の機体は様々な振動や電子ノイズに晒されます。
そのノイズが原因で挙動がおかしくなったり、モーターが熱を持ってしまい最悪焼けてしまうこともあるので、フィルターでノイズを除去して必要な信号だけを取りだそうと言うのがこのフィルターの役割です。
ただ、フィルターを沢山かけすぎると逆に動作がもっさりしたり、プロップウォッシュが酷くなったりします。

赤い四角で示した2つのスライダーを右に動かすとどんどんフィルターが薄い設定になります。フィルターはモーターが熱を持たない程度になるべく薄い方が良いのですが、モーターが焼けてしまうと即パーツ交換になりますので、モーターの熱を確かめながら慎重にスライダーを動かすようにしましょう。

今回はダクト付きのHolybro Kopis CineWhoop 3"なので、それなりに振動も多いのではないかという事を考慮して、この部分はとりあえずデフォルトのままにしておきます。

青い四角で示したDynamic Notch Filterですが、ここは変更していきたいと思います。

デフォルトのDynamic Notch FilterはRPM Filterを使用しない前提での設定値となっているようです。今回RPM Filterを使用しているので、設定を変更するわけですが、緑色の線、赤い色の線はRPM Filterを使用する場合の推奨設定なので良いのですが、最後の青色の線の部分。ここはDynamic Notchの最大周波数なのですが、一応計算して入力したものの、ここまで高い数値になることはあまりないそうで。700位あれば十分と下記の4.2 Tuning Notesには記載されています。

4.2 Tuning Notes
https://github.com/betaflight/betaflight/wiki/4.2-Tuning-Notes

ちなみに、緑の円で示したEnable Export Modeをアクティブにするとフィルターのスライダーが一番右まで動くようになります。リスクを覚悟して限界まで攻めたい方はトライしてみてください。Enable Export Modeをアクティブにする事で左側のタブも増え、普段表に出ていない設定もいくつか可能になります。

常日頃からExport Modeでいきたい方は、緑の円で示した左上の歯車マークをクリックし、赤線で示した設定をチェックすると、アプリを立ち上げた時からExport Modeで立ち上がります。

フィルターに関してはターゲットの周波数を変更したりして、より適切に機能するよう調整したりも出来ます。最終的にはどのくらいリスクを許容するかという問題にもなってくるので、その辺りの話題は来年にご期待を、というところで、今回はここまでです。

Betaflight

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