FPV FREESTYLE TRICKS 02 インバーテッド・ヨー・トラック

さて、トリックシリーズの第二回目は基本的なテクニックと合わせてインバーテッド・ヨー・トラックまでやっていきたいと思います。

動画 34秒~

  • FLAT YAW SPINS
    フラット・ヨー・スピン

まず、フラット・ヨー・スピンをしっかり練習するところから始めましょう。
操作方法としては、Yaw側にスティックを倒すだけでなく、ロールも同じ方向に少し入れ、映像として水平線上にスピンするのがこのトリックになります。
自分はMode1なのですが、撮影後にログでスティックの動きを見るとほんの少しだけピッチアップか、ピッチダウンが入っていて、変な癖がついてしまっているようですね。自分の変な癖に気づく意味でも、こういった動画を作ってみて良かったです。

 

動画 1分25秒~

  • INVERTED YAW SPINS
    インバーテッド・ヨー・スピン

フラット・ヨー・スピンを背面状態で行うのがインバーテッド・ヨー・スピンです。
オーソドックスなものとしては、ハーフ(180°)・バック・フリップして360°ヨー・スピンをした後にハーフ(180°)・フォワード・フリップで戻る。出典によってはヨースピンがハーフのものもありますし、ロール・フリップやフロント・フリップからアプローチ、もしくは終わりがそれらでもインバーテッド・ヨー・スピンに含まれるものと思います。

ヨースピンがハーフだと、ちょっと凝った感じのターンとしても使えるので、それはそれでクールかなと思うのですが、今回はトリック単体で見た時の華やかさを優先して360°にしました。

ポイントとしては、インバーテッド系、つまり背面状態で行うトリックはみんなそうですが、やはり背面状態ではしっかりスロットルを最小で保持して置く事かと思います。
りきんでスロットルが入ってしまうと滞空時間が減ってしまうので、うまく出来ません。
前回練習したインバーテッド・ルック・バックで大体感覚が掴めている方は、しっかり高度をあげておけばしばらく浮いていられる感覚を思い出して頂き、その時間内に動作が完了できればOKです。

あとはもう、いかに冷静に、正確にヨースピンをきめられるかが全てですかね。
ヨー・スピンでロール入力が大きすぎる、もしくは小さな過ぎて崩れた場合、一旦ロールとヨーをセンターに戻して何かしらのハーフ・フリップを行えば、おそらく復旧可能な姿勢までは戻れるので、失敗してもパニックを起こさずに冷静に対処しましょう。
まだ慣れないうちは結構高度を上げると思うので、崩れた時に変な方向に大きく動く可能性もあり、なるべく広いところで練習するのが安全です。

このインバーテッド・ヨー・スピンでも自分の癖でヨー・スピン時にピッチが入ってしまっているのですが、ピッチは入って無い方が綺麗になり、かつ成功率も上がると思います。

 

動画 2分47秒~

  • INVERTED YAW TRACK
    インバーテッド・ヨー・トラック

これは恐らくRotor RiotのLe Drib氏が開発したと思われるインバーテッド・ヨー・スピンの派生トリックですね。ロール・フリップで背面状態に入り、その姿勢のまま対象物を画面上で追従するトリック。

自分はLe Drib氏のフライトが好きで、今ではちょっと変わってしまいましたが、以前はRatesを完全に真似していたほどです。
ポイントはクロス・コーディネートと呼ばれるテクニックで背面状態に入る事と、フラット・ヨー・スピンの速さを機体の速度に応じた速さにする事の2点かなと思います。

クロス・コーディネートとは簡単に言うとロール・フリップなどをする際に同じ方向のYawを混ぜる事でFPV映像の水平が保たれるというテクニックで、クロスコーディネートによってロール・フリップ後に視界が下を向かないように出来ます。スティックの動かし方は動画の方に詳しく入れてみたので、そちらの方がイメージが掴みやすいかも知れません。

映像の角度だけでなく、ロールスティックだけで反転するよりもクロス・コーディネートで反転した方が速く反転できたりといった特徴もあります。
クロス・コーディネートをうまく使いこなせば、一見シンプルな飛行でも動きが単調にならず、非常に応用の幅が広いテクニックです。

インバーテッド・ヨー・トラックに話を戻すと、背面状態の機体は基本的に加速しないので、背面にはいる前にしっかり助走をつけておく必要があり、大体の場合背面になった後のヨー回転の速度はかなりじんわりという感じになると思います。

結構工程の多い操作を短時間で行わないといけないので、流れを指が覚えるまでうまくいかないかも知れません。指が流れに沿って動くようになると、タイミングを意識するだけで段々できるようになる感じです。

今回は飛行場所がそんなに広くなく、助走が短いですが、もっと速度をつけて早い段階で背面に入れる場所だとタイミングをとる余裕も生まれます。

速度にもよるのですが背面状態に入った時に対象物がすでに機体の真横にあると、間に合わない場合があります。ロール・フリップの速さにもよりますが、背面状態に入るのは対象物は機体の正面~斜め前くらいのイメージです。
対象物からは結構まだ距離があるうちに背面状態に入り、追従し、180°ロール・フリップで戻ってからも対象物が画角内にあったりするとかなり綺麗です。映像ではキュっと戻してしまっていますが、高さがあるなら最後の180°ロール・フリップはゆっくりでもいい感じになります。

このトリック、機体のスピードとヨーの速度や、機体と被写体との距離などのバランスもあり、今までのようにとりあえず回れば良いというトリックではないので、結構難しいのですが、うまく出来ると不思議な浮遊感がありいい感じですよね。

物足りない方は是非出典の動画もご覧ください。
自分も全体の流れのなかで余裕をもってできるように、もっと練習しなくては、と思います。

 

<出典>

How To Do Flat Yaw Spins and Spirals | QUADCOPTER TRICK TUTORIAL
https://www.youtube.com/watch?v=9KTnbMVmb0o&list=PLwoDb7WF6c8mT1TB0iKaiUWRUVoT0Kk8O&index=11

Inverted Yaw-Spins with Charpu - Trick Series
https://www.youtube.com/watch?v=jnj2Rggr55s&list=PLXKJ80BTT1lb_kGy8HIkMx2hVgZA-VbKP&index=11

Inverted Yaw Spins | QUADCOPTER TRICK TUTORIAL W/ STICKS OVERLAY
https://www.youtube.com/watch?v=yVeFSRPARjM&list=PLwoDb7WF6c8mT1TB0iKaiUWRUVoT0Kk8O&index=18

how to INVERTED YAW TRACK
https://www.youtube.com/watch?v=QnQH5U-XTpU&list=PLBlZ_AJ8LoaNWUhWPM2Owwjqkzhht0dR3

 

はじめてのトリックに挑戦する際は、シミュレーターで操作のタイミングや見える景色などイメージを作ってから実機でトライするのがオススメです。

Tricks

JACK によるブログ

DAYSCAPE ( DIYドローン オンラインショップ ) では、FPVドローン、産業開発ドローンの分野に関する商品の紹介やドローンの組み立て、使用方法などの情報発信を行っています。

ピックアップ