さぁ、年明けから随分経ってしまいましたが、今年も新しいプロジェクトをはじめましょう!
年末年始にかけて、「5インチ機体の制作を検討しているのですが、おすすめのパーツ構成はありますか」と言ったお問い合わせを多数頂きました。
皆様ご要望が微妙に違ったため、それぞれのケースや目的に合わせてご提案をさせて頂いたのですが、メール対応では説明に限界がある部分もあり、ベーシックなバンドル商品を作ってしまうのが最終的には便利で安心感もあるのかなと思うようになりました。
基本的にはお好きなパーツを組み合わせて構成して頂きたいというのが当店としての方針なのですが、初めて自作する方にはなかなかハードルの高いもの。
私自身も初めは完成機を購入し、割とすぐにESCが焼け、次はバンドルを購入して自分で組み立てました。思い返すと、組み立てるという経験が自分にとって本格的なスタートだったように思います。一度組み立てる経験をしてしまうと、修理はそんなに難しい事ではなくなるので、このプロセスは非常に有意義と思います。
ただ、右も左もわからない状態でパーツの組み合わせを0から考えはじめるのは非常に難しい事です。フリースタイルの分野に絞って考えると、何がどんな感じで飛ぶのかという経験なしにパーツを選択するのは、もはや不可能と言っても良いかも知れません。
そして、人の話を聞いても結局好きとか嫌いとかの好みになってしまうので、1つの決まった正しい答えというのはなく、それなのにパーツの互換性などは多少あるので、明らかに間違った組み合わせはあります。
そういった経緯でArmattan Badger 5"のバンドル商品を企画しました。4Sバッテリー用と6Sバッテリー用があり、本日発売開始となります。
フリースタイルだったらもうこれで決まり!という訳では全然ないのですが、性能であったり、耐久性であったり、メーカーからの供給であったり、販売期間の持続性であったり、総合的に考えてのおすすめセットという形ですね。
パーツが壊れた時に新しいものを試してみたい方も多いと思うのですが、全く同じもので修理したいという方もいるかと思います。FPVフリースタイルにおいては構成を簡単に変えない方がうまくなると言う話もありますし、特にアクロフライトそのものに慣れない間は、とにかく同じセッティングで機体に慣れる事も重要かと思い、販売期間の持続性は結構気にしました。
Armattan Badger 5" Kitはセットにする事でバラバラで買うより少しだけお得になっているのですが、そこまでお得にはなっていないはずなので、パーツリストをご覧いただき、一部自分好みに変えてバラバラにご購入頂くなどの情報の使い方もありだと思います。
最低限のセットになっていますので、受信機、プロポ、記録カメラ、バッテリーや充電器は別途ご購入頂く必要があり、GPSやLED、ブザーなどを追加する必要があるならそう言ったオプションも別途ご購入頂く形になります。
フレームはボディのスペースが広く組み立てやすい、かつ補償が付いているので長く使用できるArmattanからBadger 5"をセレクトしました。アームが分離でき補償請求の結果を待っていられない人もアームだけを買い足せば、少ない追加コストですぐ飛行できます。飛ばしている間に補償請求が認定されてパーツが届けば、またそれを予備にすれば良いわけですね。
エレクトロニクスはシリーズの販売期間が長い点を高く評価し、HolybroからHolybro Kakute F7 V1.5を中心に検討、VTXは長い期間実績のあるTBS、FPVカメラは交換レンズのバリエーションが確保されているRunCam Swift Mini 2、モーターはベルやモーターパンツと言った交換パーツが単体で購入でき、性能的にもクセがなく使いやすいETHIX MR STEELE STOUT(6S)orETHIX MR STEELE SILK(4S)をセレクト。
超高性能で超最新、と言った感じではないのですが、安定して満足度が高めかなと思うパーツ構成にしました。
パーツリストは下記になります。
- フレーム:Armattan Badger 5" フレームキット x1
- FC:Holybro Kakute F7 V1.5 Flight Controller x1
- ESC:Holybro Tekko32 F3 4in1 ESC (45A) x1
- モーター:
(6Sの場合) ETHIX MR STEELE STOUT MOTOR V3 (2306/1750KV) x4 (4Sの場合) ETHIX MR STEELE SILK MOTOR V3 (2306/2345KV) x4 - VTX:TBS UNIFY PRO 5G8 V3 (SMA) x1
- アンテナ:TBS TRIUMPH PRO (SMA) x1
- FPVカメラ:RunCam Swift Mini 2 Mr. Steele Edition x1
- プロペラ:4.8インチ〜5.5インチのプロペラをランダムセレクト(6CW+6CCW) x3パック
- ETHIX GOPRO STRAP x1
- ETHIX BATTERY STRAPS x1
- XT60ピッグテールワイヤー x1
- TBS SMOKE STOPPER x1
- M3 20mmネジ x4
- M3ナット ×4
- M3 & M2 ラバードーナツ ×4
※上記までがバンドル商品の内容です。熱伸縮チューブやタイラップなど、組み立てに必要と思われる細かいパーツが多少付属します。バンドル内容や価格自体も時期により変更になる可能性があり、必要に応じ商品ページと合わせて、この記事に追記いたします。
今回この記事での組み立てで使用するのは6Sパッケージで、受信機はFrSky XM+を使用します。
さて、早速組み立てて行きたいと思うのですが、Badger 5"フレームの組み立てに関しては昨年相当細かく書いた記事がありますので、下記の記事をご参考ください。
Armattan Badger 5" フレームキット
と、言うことで。フレームはすでに出来上がったものがございます。
3分クッキングみたいですが、早速エレクトロニクスを搭載していきたいと思います。
フレームのパッケージに付属しているM3 16mmのネジを使用してしまうとFCとESCの間の隙間がほとんどなく危ないため、今回は使用しません。
フレームのパッケージに付属しているM3 16mmが左、バンドルに同封しているM3 20mm(実際にキットに付属するものは銀色のネジになる可能性もあります)右です。
このバンドルに付属するM3 20mmのネジをM3のナット(フレームセットに同封されているナイロン性のものは最後に使用しますので、バンドルに付属する金属製のもの)を使用してメインフレームに固定します。
上記の写真のような形ですね。今回は30mm×30mm規格でESCとFCを重ねますのでフレームの中央付近にある8つの穴のうち外側の4つを使用します。
今回使用するHolybro Tekko32 F3 4in1 ESC (45A)です。パッケージには本体とステッカー、シリコーングロメット(防振ゴム)、1000uF 35v キャパシタ、2種類の長さの8pinワイヤー(FCとの接続用)が同封されています。
Holybro Tekko32 F3 4in1 ESC (45A)はこのサイズのBLheli_32 ESCとしてはそこまでアンペア数が高いわけではないのですが、5インチクラスの機体で使用する分にはほとんどの場合十分なスペック。最大の特徴はF3 MCUを搭載しておりデフォルトで96KHzで動作する点、これは現状の市場では、まぁまぁ珍しいもので(全然無いわけではないです)数字としては非常に高性能。
4つ入っているシリコーングロメットをESCの穴に取り付けます。上記写真はHolybroのロゴが表記されている面が上になる形で持ち上げているのですが、今回シリコーングロメットは上側が長めになるよう取り付けました。
バンドルに同封されているXT60ピッグテールとESCに同封されているキャパシターをESCに接続します。キャパシターのマイナス側には上記写真でも写っていますが、白い帯にマイナスと表記されているので必ず確認し、プラスとマイナスを間違えないようにしましょう。
このキャパシターですが、多くの場合4Sならなくても大丈夫です。ただ、ノイズキャンセルの機能はあると言われており、折角なので付けておくと良いと思います。
Holybro Tekko32 F3 4in1 ESC (45A)にはキャパシターを取り付ける為の穴が空いていますので、キャパシターのリード線を穴に通します。リード線の先が動いて何かに接触してしまうと大変な事が起きますので、リード線はハンダ付けが終わったら余分な長さを切り取ってしまいましょう。
XT60ピッグテールとキャパシターをまとめてハンダ付けしてしまいます。
最後にバンドルに付属する透明の熱収縮チューブで全体を覆ってしまいましょう。
キャパシターをフレーム内に納めるレイアウトは他にも色々考えられるのですが、今回はHolybro Tekko32 F3 4in1 ESC (45A)のデザインとマッチする比較的簡単な方法にしてみました。
バンドル自体の説明が長くなってしまったので、はじまったばかりですが今回はここまで!