エイリアン(KISS FC)も、BetaFlightみたいにFPV画面を見ながらプロポでPIDを変更できたら便利なのになぁ。。と、お考えのあなた。
出来ますので、早速やり方を記事にしたいと思います。
僕自身は基本的にはGUIの方が全体的に見られて良いかなぁと思っていて、BetaFlightでもPCにいちいち接続して設定を変更する派なのですが、それでも例えばプロペラを変えてみたりとかしている時に「もうほんのちょっとだけPを!」という気持ちになる事もあり、そういう時に凄く便利。
実はこういう事が出来るらしいと言う話をあるお客さんから伺い、自分もいつかやってみたいと思っていて、この梅雨の時期こそまさにその時だと。
下記の動画よりも新しいバージョンをフラッシュしますが、設定後のイメージは下記の動画の様になります。
KISS OSD 2.0
やる事の概要としてはMR STEELE ALIEN PDBのファームのフラッシュ(設定版)を行い、OSD画面上で好みに設定した後に再度ファームをフラッシュ(FIX)すると。
もしプロポから受信機に送っているAUXチャンネルに余っているものがあれば、割り当てを行うとより便利になります。
資料としては下記を参考にしました。
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FWのダウンロード、リリースノート
https://github.com/awolf78/KISS_OSD/releases - 実際のインストール方法
https://github.com/awolf78/KISS_OSD/wiki
ではまず、プロポから受信機へのAUXチャンネルが余っているか確認してみましょう。
ちなみに僕の使用しているプロポはFUTABA T14SGで受信機はFUTABA R2001SB、AUXチャンネルは4ch使用出来ます。
KISS GUIのConfigurationタブで確認すると上の画像の様な設定にしており、AUX3が余っていると。
このAUX3をロータリーノブというのか、プロポのグルっと回せるスイッチに割り当てます。
僕は上記写真左側のLDに割り当てました。
AUXの割り当てに関しては過去の記事「KISS FC セットアップ (後半)プロポ の設定」をご参照下さい。
僕の場合、KISS GUIのData Outputで見てひねった結果の左右が逆だったのでリバースし、数値が0から2000までで動くようにして下さいとの事なのですが、エンドポイントで調整しても1000から2000までしか設定出来ませんでした。
上画像、AUX3の最大
上画像、AUX3の最小
とりあえずこれでやってみた結果特に問題なかったので、このままにしています。
以上でプロポ側の下準備は完了で、ここからがいよいよ本題です。
FWのダウンロード、リリースノート
https://github.com/awolf78/KISS_OSD/releases
先ほどもご紹介しましたが、上記URLからSteelePDB.V2.5.1.zipをダウンロードし、解凍しておきます。
ここでダウンロードしたものがファームなのですが、GUIみたいなものでインストールする訳ではなく、プログラムをマイコンなどに書き込むアプリケーションからコードを書き込む感じになります。
Windowsの方はXLoaderというのを使うようです。
Winを使用している場合も多いと思いますので、英語ですがXLoaderの使い方として紹介されていた動画も下記に掲載します、後半の方でそのアプリを使っている様です。
僕はMacを使用していますので、下記のURLからダウンロード出来るArduinoというアプリケーションを使用する手順をご紹介します。
Arduinoをダウンロードしたら、MR STEELE ALIEN PDBとPCを接続しましょう。
この時、MR STEELE ALIEN PDBとKISS FCとの通信を行っている白と黒のワイヤーの内ポート2の白のワイヤーを抜いておきます。
上の画像の左上のコネクターでFCのフロントを正しく取り付けている場合は前方のコネクターになります。
そしてバッテリーを繋ぎ(もちろんプロペラは外して下さい)KISS FCのUSBコネクターではなく、MR STEELE ALIEN PDBのUSBコネクターとPCを繋ぎます。
Arduinoを立ち上げ、ファイル→開くを選択し、先ほどダウンロードした中から階層を進んで行きSteelePDB.V2.5.1/Other OS/KISS_OSD_CONFIG/KISS_OSD_CONFIG.inoを開きましょう。
WindowsではなくOtherOSを選んでいる事からわかるように、Winの方とは全く違うと思うのですが、Winの方はなんとなくプロセスだけでも参考になればなと。。
選択するとメイン画面にズラーっとコードが出てきます。
この手のソフトはあんまり使った事がないのですが、ここはビビったら負けだと自分に言い聞かせて進みます。
次に書き込み先を選択しなければならないのですが、ツール→ポートの所をArduino/Genuino Uno、シリアルポートの所を/dev/cu.SLAB_USBtoUARTに変更します。
僕は結構すんなり行ったのですが、セキュリティが強固なPCをお使いの方はMR STEELE ALIEN PDBをPCに認識させるのに苦労しそうな感じもしますね。
そしてスケッチ→マイコンボードに書き込むを選択すると書き込みが開始されます。
普通にダウンロードした時点でArduinoが日本語化されていて、githubと表記が違い心配でしたがスムーズに進みました。
なんか凄いPCが詳しい人になった気分がしますが、githubに書いてある通り進めているだけで読めすらしない用語ばかりです。
これで設定用のファームの書き込みが完了しましたので、一旦PCとの接続を外し、先ほど外したポート2の白のワイヤーを接続し直し、VTXなども普通に全て繋いで機体を起動します。
するとFPV画面でSTEELE PDB CONFIG V2.5.1のMAIN MENUが立ち上がるのでプロポのスティックで操作します。
まずUPDATE FONTを必ずやらなければならないとの事なので、ロールのスティックを右に倒して選択、しばらくするとフォントのアップデートが完了します。
ピッチのスティックで矢印を動かし、ロールのスティック右、左で選択、戻る、という操作が出来ます。
ちょっと自分も全ての項目をマスターしていないので下記の動画を参考に、お好みで設定してみて下さい。
DISPLAY MENUのDV CHANNELで先ほどプロポで設定しておいたチャンネルをわりあてると、ぐるっと回すとどんどんOSD表示が増えて行く感じになります。
増えて行く順番も設定可能です、4つのESCそれぞれの使用電流や温度まで表示されるなんて、セッティングを変更した時のテストフライトで役に立ちそうですね。
一通り設定が済んだら、今度はこの設定をFIXしましょう。
再度ポート2の白のワイヤーを外してMR STEELE ALIEN PDBのUSBコネクターとPCを繋ぎます。
Arduinoを立ち上げ、ファイル→開くを選択し、今度はSteelePDB.V2.5.1/Other OS/KISS_OSD/KISS_OSD.inoを開きましょう。
そして先ほどと同じ手順でフラッシュします。
無事に完了したらポート2の白のワイヤーを接続し、全ての接続を確認したら再度機体を起動してみましょう。
今度はこんな感じで、OSDの設定と言うよりはPID設定などが変更できる感じのメニューになります。
VTXなど、実はまだちょっと使い方がわからない部分もあるのですが、フィルターまでOSDから設定できるようになります。
もし追加で便利機能が発覚したら追記しますね。
画面下側に表示されているのはFPVカメラのOSDなのですが、もう消そうかな。
ちなみにMR STEELE ALIEN PDBの緑色のLEDはPDBに電源が供給されているサイン、赤色のLEDが1秒のリズム(ハートビート)で点滅しているのはOSDループが実行されていて上手く動いているサイン、素早く点滅している場合はKISS FCに接続出来ていないサイン、点滅しないのはOSDループが実行されていないサインだとの事です。
これでエイリアンがさらにバージョンアップしましたね、梅雨明けが楽しみです!
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Special Thanks:S様