PX4 設定【5】自律型の飛行モード

目次

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PX4自律型の飛行モード

前回はマニュアル操縦の飛行モードを紹介しましたが、今回はオートパイロット、自律型の飛行モードについて見ていきます。

オートパイロットと聞くと、設定した飛行ルートを自動で飛行するイメージがあります。
今回の設定記事では飛行ミッションのテストは行いませんが、PX4 User Guide ではフェイルセーフ時の自動帰還に関連する動作も自律型の飛行モードとして分類されていますので、これもしっかり確認しておきましょう。

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Hold

Hold モードは、GPS などを利用してその場で止まるモードです。

ミッション中に何かにぶつかりそうになった時や、安全確認をしたい時に使用する「その場での一時停止」のようなイメージかと思います。

デフォルトでは、スティックをある程度動かすことで Position mode に移行します。
この際に必要なスティックの動作量などの設定項目が紹介されています。

Ardupilot には Brake Mode という似たモードがありますが、Ardupilot の Brake Mode はモードを変更しない限りスティック操作を受け付けないようなので、少し違いそうですね。

どちらが良い、と言う事ではないのですが、こういったちょっとした違いで利用するシーンや応用の幅が変わってくるものと思います。

より詳しくは下記のURLをご覧ください。

Hold Mode (Multicopter)
https://docs.px4.io/main/en/flight_modes_mc/hold.html

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Return

Return モードは、自動でホームポイントまたは最も近いラリーポイントに戻るモードです。わかりやすく言えば、自動帰還モードという事でしょうか。

現在では、ほとんどのGPS対応マルチコプターのファームウェアでこういったモードが利用可能ですが、動作を細かく設定できるかどうかはファームウェアによります。

PX4の場合ラリーポイントを設定すれば、そこに向かうことができ、この点は INAVなどにはない機能と言えそうです。
PX4には Ardupilot の Smart RTL に相当するものはありません。
PX4のリターンモードは、比較的シンプルで古くからある自動帰還のような印象ですね。

Ardupilot の RTL や Smart RTL は解除するためにモード変更が必要ですが、PX4の Return モードはスティック操作で Position mode に移行するかどうかを設定できるようです。
これにより、用途やシーンによっては使い勝手の良さがあるかもしれません。

より詳しくは下記のURLをご覧ください。

Return Mode (Multicopter)
https://docs.px4.io/main/en/flight_modes_mc/return.html

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Mission

Missionモードは、PX4やArdupilotの特徴とも言える自動航行モード、つまりオートパイロットモードです。

INAVにもNAV WPというミッションを実行するモードがありますが、私自身は試したことがありません。

このモードでは、QGC(QGroundControl)などのGCS(地上制御ステーション)で作成したミッションをFC(フライトコントローラー)にアップロードして実行します。

Missionモードの詳細については、以下のリンクで詳しく説明されています。

Mission Mode (Multicopter)
https://docs.px4.io/main/en/flight_modes_mc/mission.html

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Takeoff

「Takeoff」という名前の通り、離陸モードのことです。 

スイッチに設定すれば、1つのスイッチ操作で自動離陸が可能という事ですね。
デフォルトでは、その後にHoldモードに移行するようです。

 Holdモード中にスティックを動かすと、Position Mode に切り替わると考えられ、これにより、複雑な設定なしやスイッチ操作なしで Takeoff → Hold → Position モードという連携が実現できそうです。

 Ardupilot には Takeoff に相当するモードはないと思いますが、離陸時に一定の高度まで自動で上昇するように設定するパラメーターがあったかと思います。 

PX4の場合は Takeoff モードが独立して存在していますので、フライトごとに設定を変更する必要なく、必要に応じて利用したり利用しなかったり選択できる、と考えると便利そうです。

上昇の高度や速度を自分の好みに合わせて設定することができます。

より詳しくは下記のURLをご覧ください。

Takeoff Mode (Multicopter)
https://docs.px4.io/main/en/flight_modes_mc/takeoff.html

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Land

Landモードは着陸モードで、このモードを起動すると機体は水平位置を保ちながら着陸を開始し、デフォルトでは着陸後に自動的にディスアームされます。 

Ardupilotにも同様のLandモードがあり、ドキュメントによればほぼ同等の機能を持つと考えられますが、PX4のLandモードでもスティックを操作することで Position Mode に切り替えることができ、手動で介入する場合にもスムーズに移行できるようになっています。

PX4では様々なモードで Position モードへの移行がサポートされており、なかなか使いやすそうなのではないかと思います。

より詳しくは下記のURLをご覧ください。

Land Mode (Multicopter)
https://docs.px4.io/main/en/flight_modes_mc/land.html

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Orbit 

Orbit モードは指定したポイントの周りを自動で周回するモードです。

フリースタイルの代表的なトリックに同じ名前のものがありますが、動きとしてはほぼ同じものかと思います。

 INAVにはこのモードはありませんが、Ardupilot には「Circle」という同様の機能が用意されています。

 簡単にドキュメントを見た限りでは、PX4 の Orbit と Ardupilot の Circle には大きな違いはないようです。 

このモードを実行している間は他のモードとは異なるスティック操作になるようですので、実際に試す場合は以下のURLを良く読み、障害物のない広い場所でテストしてから利用するのが良さそうです。

Orbit (Multicopter)
https://docs.px4.io/main/en/flight_modes_mc/orbit.html

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Follow Me

Follow Me モードは、Android デバイスなどの位置情報を利用して目標物を自動で追従するモードのようです。

 Ardupilot にも同じ名前の「Follow Me Mode」がありますが、PX4の Follow Me では追従しながらスティック操作で機体と追跡対象物の位置関係を自由に変えることができるようです。

より詳しくは下記のURLをご覧ください。

Follow-Me Mode (Multicopter)
https://docs.px4.io/main/en/flight_modes_mc/follow_me.html

Section 9

Offboard

Offboard モードは、機体が MAVLink や ROS 2 を通じて提供される位置、速度、または姿勢の設定ポイントに従うモードとの事です。

このモードは開発的な側面が強く、FC側単独で設定しても仕方がないと言えます。 

開発用途でPX4や Ardupilot を使う方も多いと思いますが、Ardupilot にはこういった形での外部接続モードは標準的に用意されていないように思いますので、似ているようで随分作りは違ってくるのかなと想像します。

より詳しくは下記のURLをご覧ください。

Offboard Mode (Generic/All Frames)
https://docs.px4.io/main/en/flight_modes/offboard

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まとめ

今回はPX4の自律型の飛行モードを紹介しましたが、ドキュメントを読む限り使いやすそうに思えるモードもあったのではないでしょうか。

どれか1つでもグッとくるモードがあったら、PX4を試してみる価値があるかもしれませんね。

次回はようやくフライトモードを設定していきたいと思います。

HolybroPixhawkPx4

JACK によるブログ

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