RunCam5 撮影テスト How to make Gopro like

 ランカム5の撮影テストを行ったので、記事にしたいと思います。

撮り比べた内容は上記動画にまとめたのですが、まず4K録画の中で画角に関わる4Kと4KVX、Distortion correctionのONかOFFを比較しました。

この設定は前回のブログでもご紹介しましたが、スマホのRunCamアプリで設定を決めてQRコードを表示し、RunCam5のボタンを2度押し、RunCam5にQRコードを見せてあげれば設定変更が可能です。

動画 0:12頃

設定はこんな感じですね。
実際に野外で使ってみるとこの設定の変更方法が非常に便利です。
細かいところですが、この使用方法はかなり気に入りました。

これまでGopro Hero4を使用していた時はボタンが押しにくく、押し間違えたりして時間がかかるのも嫌なので、設定を変更する時にカメラを機体から外して、正面から液晶ディスプレイしっかり見ながら設定していましたが、やっぱり段々手間になってきて設定の変更が面倒に。

RunCam5は本体のボタンを押す回数が少なく、設定一覧はスマホの大きな画面でしっかり確認出来るので、機体につけたままでミスなく簡単に設定変更が出来ます。

Wifiでカメラとスマホを接続するタイプのカメラも多いですが、RunCam5はWifiでは接続しないため、いちいち接続を待つ必要がありません。

スマホとRunCam5本体はずっと独立しているので、極端な話カメラ本体がそこになくても、気づいた時にアプリで設定のQRコードを作って置いて、飛ばす前に読ませるだけでOK。

1つ注意があるとしたら、ボタン操作を早くし過ぎると思った通り動いてくれない事があります。

特にカメラの起動後と録画終了後は、LEDがしっかり点灯状態に戻るまで一呼吸待ってあげるのがポイントです。

設定変更モードへ移行するボタンのダブルクリックの押しが甘くて、録画が開始されてしまい、焦って録画を停止して、さらにダブルクリック、という流れを焦って素早くやろうとするとうまく行かないので、LEDの状態を確認しながらひとつひとつ丁寧に操作してあげると良いかと思います。

全然レスポンスが遅い訳ではないのですが、あまりにもせっかちに操作すると、言うことを聞いてくれない訳です。

もう1つ、気になった点をあげるとすれば、Wifiでスマホと繋がらない事とトレードオフなのですがバッテリーの残量が分からないと言う点です。

バッテリーが25パーセント以下になるとLow Battery Warningsで電源が入った際に青LEDが3秒点灯するようですが、点滅するまで分からないので50パーセントなのか75パーセントなのかどのくらい残っているかは分からないと。

今回バッテリーパック10本(各フライト3分前後)で撮影し、まだLow Battery Warningsは出なかったのでそんなに持ちが悪いと言うことはないですが。

予備でもう一個欲しいなぁ。。

動画にも出てきますが、FOV(視野角)の大きさは4K/Distortion correction ON < 4K/Distortion correction OFF < 4K VX /Distortion correction ON < 4K VX /Distortion correction OFFという順番で大きくなっているようです。

Distortion correctionは歪み補正の意味なのですが、魚眼っぽく丸くなってしまうのを補正する代わりに画角の端が少し切り取られてしまっているようですね。

VXとはどうやら通常静止画像撮影用の正方形に近い形のセンサーを全面活用する事でよりワイドな画角を獲得し、得られた映像を無理やり引き伸ばして16:9の4Kサイズに記録しようという意欲的な機能。

動画の1:26くらいからVXの映像が登場します。全体的に映像が横に伸びているのが気になる方もいると思いますし、被写体が人とかでは無いのでそんなに気にならない方もいると思います。

VXの最大のメリットは画面の縦軸においての画角の広さと言えるでしょう。

中型二輪車などの運転免許を持っている方は、車よりもバイクの方が視野が狭く縦方向に注意が向きやすいという話を教習所のビデオで見て覚えているかと思います。

似たような感じで、FPVの映像を見ていてやはり視野は縦方向に注意が行きがちなので、その縦軸の画角の広さは結構見ていて重要なのかなと。

FPVフリースタイルでは直進だけではなく、背面に入ったり垂直に地面を向いたりもするので、例えばスプリットSターンなんかで障害物を超える時も縦方向に画角が広いと障害物が綺麗に写りますよね。

動画 2:54頃

カラーの設定を撮り比べて見ました。

まずはRunCam5のデフォルトのカラー設定、カラーに関しては好みの部分が大きいと思うのでなんとも言えませんが、特に問題というのはなさそうだと思いました。

それぞれのパラメーターは最大で3まであげられるのですが、今回は3にはしませんでした、忘れました。やっとけばよかったです。

次に、Saturation(彩度)、Contrast(コントラスト)、Sharpness(シャープネス)を最小にしてなるべく階調を豊かに記録しようという設定。

GoproのProtuneモードでカラーをフラットにしたり、Canonの一眼レフでピクチャースタイルをニュートラルにした上でシャープネスやコントラスト、色の濃さを落としたり、DJIのOSMOやPhantomなんかでカラー設定D-Cinelikeにしたり。。

今回のRunCam5の設定もそれらと狙いは同じで、圧縮される限られたデータ容量の中にいかに多くの階調を残すか、という事になります。

なぜ多くの階調を残す必要があるかという話ですが、沢山の情報が残っていた方が編集で自由に変更できる、というのが主な理由です。

もちろん、業務用のRawで記録された映像とは全然比較にならないのですが、超ハイスペックなパソコンでなくても色編集ができるという事で、一眼レフでの動画撮影が一般的になった頃からですかね、こういう技術は盛んに議論されていますし、カメラメーカー側もそれを意識した設定項目を設けています。

先ほどの設定で記録したものを簡単に色編集したものがこちら。

全体にコントラストと彩度を高めて、暗部だけさらに高いコントラストと、高いシャープネスをかけています。ハイライト部分はちょっとふわっと優しい感じを意識したのですが、RunCam5のデフォルトと比較すると地平線の輪郭が優しい感じに見えたりとか。。

まぁ、その辺は好みですが。

他にも色々違った印象にできるので、編集で変更してみたい方はSaturation(彩度)、Contrast(コントラスト)、Sharpness(シャープネス)を1にして記録してみると面白いと思います。

最後に画角をGoproのSuperView的な感じにしてみたいと思い、VXで横に引き伸ばされた映像を一旦縦横正しい形に戻し、レンズ歪み補正でもう一度横だけ伸ばすという方法で画角中心部分だけは横に引き伸ばされた感じがしないSuperViewと似た映像に出来ないか試してみました。

ちょっとVX設定で有効になっているセンサーのタテヨコ比が正確に分からなかったので、とりあえずSD時代に使用されていた4:3に変更して見ました。

僕はADOBE 社のPremiere Proという映像編集ソフトを使用しているのですが、その場合エフェクトコントロールタブ内のスケールの項目で『縦横比を固定』のチェックを外し、『スケール(幅)』を75パーセントにすると上画像の様になります。

今度はエフェクトの『レンズゆがみ補正』で幅をもう一度伸ばすのですが、そのままエフェクトをかけると左右の黒みが消えませんので、幅を75パーセントにしたクリップを一旦ネストし(クリップを右クリック→ネスト)クリップをシーケンスに変換してからそのシーケンスにエフェクト『レンズゆがみ補正』をかけるとうまくいきます。

『レンズゆがみ補正』で設定する項目は曲率のみ、設定値はー29で、上画像の様な感じになります。

センター付近はそんなに横に引き伸ばされた感じがなく、結構SuperView的な感じが出たのではないでしょうか。思ったよりも良い感じになった気がします。

さらにRunCam5は音がGoproよりも薄っぺらい感じなので、簡単にピッチシフトをかけたらよりGoproっぽさが増します。

音までGoproを真似する必要もないのですが、つい気持ち的に。。

今回の記事、最後の方は結構映像編集的な内容になってしまいましたが、横ノビが気にならないのであればVXをガンガン使用するのもよし、気になるのなら普通の4Kで撮影、もしくは2.7Kで撮影するのもよしです。FHDはVXも使用可能!

色々編集しなきゃいけないのは面倒だなぁ、と思う必要は全然ないと思いますし、値段を考えると、むしろVXの画角が記録できるなど編集で追い込める余地がちゃんと用意されているのは良いなぁという印象。

カラーの設定はデフォルトが気に入れば別にデフォルトでOK。

僕に関しては、毎フライト録画しますが、編集するのはごく一部なので、とりあえずVX、カラーはフラットで撮影しておいて、編集する際は映像編集的にも、そんなに手間ではないのでSuperView的にしようかと思っています。

映像に関しては2日に渡って撮影しているのですが、後半風が強く、振動によるこんにゃく現象が見られる部分があります。

いよいよ梅雨明けなので、RunCam5にぴったりくるNDフィルターを見つけたらまた追記しようと思います!

Runcam

JACK によるブログ

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